第一回物語理論合宿を開催しました

第一回物語理論合宿を開催しました
いつも2時間程度の短いワークショップで参加してくださる方々に伝えていたキャリアプランニングのための「物語理論」。今回は時間をたっぷり取って最後はみんなでご飯を食べるという合宿形式でやってみました。

物語理論とは

文学における(おとぎ話や英雄譚の分析に用いられていた)物語構造理論というものを、キャリアプランニング-すなわち次の一歩をどう主体的に選ぶか-に応用したものです。

来年上旬には書籍になることも決まっています。この理論はハリウッドなどでは映画のシナリオライティングに用いられているものですが、キャリアについて応用しているのは僕が初めてのはずです。

(初対面も多い中、早めに集まってくれて買い出しをしているみなさん)

噛み砕いて言うなら「自分の次にやるべきアクションは、なりたい未来から逆算して考える必要がある。そして、そのなりたい未来とは自分の過去を振り返らないと決して見えてこない」という考え方です。

そのため、理論のワークショップを行う際には「過去→未来→いま」という順番でステップが進んでいきます。それらをうまくまとめたものが、以下のような「物語」になります。

1つ1つのエピソードが繋がってストーリーラインになり、そのストーリーラインが複数重なるところに次の道やなりたい自分が見えてくるというイメージです。

こんなふうに物語化して自分の人生を捉え直すと、今の自分や次のステップに「他の人が、何より自分自身が」納得して進んでいくことが出来ます。なんとなくとか流されてではなく、自分が選んだ道として進んでいくということです。

物語café

僕はこの物語理論を様々な形で人に伝えています。その内の1つが、渋谷駅から徒歩6分の場所にあるbeyond caféで行っているトビタテ!物語caféです(隔週木曜に開催中

(初対面の人が多かったのですが、割と和気あいあいとした雰囲気のスタート)

物語合宿の目的

(自身の物語を全体に共有している様子、彼女は美大生)

さて、そんなワークショップですがやはり一回当たりの時間が短く中々参加者同士が仲良くなることも出来ません。そこで、今回は合宿(泊りではないですが)を行ってより仲良くなろうと考えました。

1.理論をより丁寧に伝える
2.熱く語って良い場を作る
3.熱く語れる友達を作る

目的はこの3つでした。特に2と3はものすごく重要だと考えています。なりたい自分に繋がる次のステップというのは往々にしてチャレンジであることが多いです。

(大学では体育会系の部活にて全国大会まで果たした人も)

頑張らないと、努力して何か能力を得ないと、なりたい自分になるのは難しいケースがほとんどだと思います(なぜなら、何か変化無しになりたい自分になれるなら、もうなっているからです)。

しかし、努力するって本当に難しいです。それをうまく乗り越える1つの方法が、自分の夢や情熱を人に伝える機会を持ち、その関係が長く続くことだと思います。

お互いを応援しあい「最近出来てる?」と気遣い合ったり、逆にうまく出来ない時の悩みも共有できるようなコミュニティがあることです(僕にとってはまさにトビタテがそうでした)。

(アメリカ留学時、メディアによる情報の差に驚いて「自分の頭で考えること」の大切さと難しさを実感した人も)

自分のことを熱く語って良い場所があるということは、本当に大事なことだと僕は心の底から思っています。意識高いと言われようが、自分語り鬱陶しいと言われようが、そうやって自分を語り直していくことには意味があります。(普通の友達にはしづらいので、こうして場を作っているわけです)

当日の内容1.物語共有とフィードバック

先程から写真が載っている通り、当日は10名程度だったこともあり1人1人が全体に対して物語を発表・共有していきました。持ち時間は4分と短めです。

「自分はどんな人間だったか、そしてどんな人になりたいと思っているのか。そして今、次のステップは何をしようとしているのか」を伝えてもらいます。

(質問者が挙手している様子)

そしてそれに対して、フィードバックを行います(とても大事)。「どうしてそれをしたのか?」「それになりたいなら他の道もあるのでは?」「こういう方法もあるから試してみて欲しい」などが返ってきます。

基本的にフィードバックの種類は2つです。「そのエピソードがよくわからない/もっと話して欲しい」と、「エピソード間の繋がりがわからない」です。

このようなフィードバックを通して「あ、自分そう言えばなんでこれがしたいんだっけ。そういえばこんなことがあったからだよな」と思い返したり「確かにそうだな、自分でもよくわかってなかった…」と自分の物語を考え直すことが出来ます。

(少人数グループに分かれて更に色々なフィードバック)

当日の内容2.グループワーク

全体の物語が共有出来たので、更にここからは個別少人数のグループによるフィードバックになります。人数が少ないので質問もしやすく、フィードバックもより濃厚なものになります。

先程全体でフィードバックもしているので「ああ、こんな感じでフィードバックはしたらいいんだ」という雰囲気も生まれています。

やはり初対面同士だと中々「ここはどうなってるの?」みたいなことって聞きづらいです。が、それは人格批判とは全く違います。それを全体での共有とフィードバックを通して感じてもらいます。

(それぞれ3人ずつのグループになっています)

このグループワークは時折笑い声も聞こえつつ、とても和やかな雰囲気で進んでていきました。非常に良かったと思います。

当日の内容3.一緒にご飯を食べる

ワークとしては16時から20時までおよそ4時間たっぷりと行った後、最後はみんなでご飯を食べながらゆっくりと好きな話をします。ここでは特に話題の限定もなく、本当に自由な会話になっています。

ここまでで理論を通してお互いの物語を共有しているので、価値観やどんなことをしてきたのかという経験も知り合っていて気軽に話せる雰囲気が生まれていたように思います。

(熱く楽しく話している様子。焼きそばと餃子をいただきました)

さっきまでの雰囲気とはまた違う熱気があり、とても良かったです。今回の目的である友達作りの場としてもうまく機能したかなと思います。

今後の改善点

第一回としては非常に和やかで良い場であったと共に、今後はもっと良い物にできるなと感じています。1つは会場の雰囲気です。キッチンがあったとはいえやや打ち合わせ場所という感じがするところだったので、今度はもっと家のような雰囲気のある場所にしたいなと思っています。

また、今回は一回目ということもあり泊まり込みにはしませんでした。しかし最後に机を片付ける時など、まだ話し足りないのに! という感じがあったのでもったいなかったです。次は泊りで本当に話したい人達は寝ないで語り明かせるような環境を作ってみたいなと思います。

(解散した後の二次会の様子)

更に今回は物語共有における発表方法についてフォーマットを作らなかったため人によって全く違うものになりました。今後は話しやすく、かつ聞く側も理解しやすいフォーマットをある程度作った方が良いかもしれないと感じました。

また、全体での物語共有は人数が多いほどフィードバックも短くなるし情報が多くて最初の方の人の物語は忘れやすくなることもありそうなので、今度はフィードバックの練習を兼ねて数人分だけやって、その後はグループに別れたほうがより効率的だなと思いました。(自分の物語は印刷して来てもらって、グループが違う人同士はそれで交流を図ればいいかも)

まとめ

全体を通して非常に良い合宿になったというのが今の正直な気持ちです。何よりみんなが本気で熱く語りつつ、フィードバックしつつも応援しあえる雰囲気が生まれていたかなと思います。

また、一番おもしろいなと思ったのが「目的も、いままでの経験も、学校も専門も趣味も全然違う人達同士が集まって話す」という部分です。

今回もITにサッカー、アートに医学に看護に調理工学にと何でもアリ。この何でもアリな感じが僕は本当に大好きです。今後も色んな情熱を持った人達同士が関わり合って交流・協力・応援し合える関係が出来たら良いなと思います。

今後も物語理論を広めながら「自分の人生に納得して次の道を決めていく、いまを生きていく」人を増やしつつ、こういう機会を増やして「熱く語れる場所、語り応援しあえる友達」も増やしていきます。

興味のある方は是非ご連絡くださいね。高校生も社会人も、勿論オーケーです。

物語理論は2017年4月29日に、その内容の全てをまとめた書籍が出版されました。関心のある方は是非ご一読ください。