まずパーソナルストーリーより始めよ:TEDトークから学ぶ留学計画の伝え方

まずパーソナルストーリーより始めよ:TEDトークから学ぶ留学計画の伝え方

聞き手があなたの話に集中しているのは最初の15秒。そこで話すべきことは「短くて、あなたのことが一発で理解できる話」です。面接も書類も、何を伝えるかと同じくらい「どう始めるか」が重要なのです。

本連載について

この記事は「TEDトークから学ぶ、人に伝わる留学計画」という連載の中に位置します。留学計画に悩む人は往々にして「作り方」と「伝え方」のどちらかに困っていることが多いため、このような連載を開始致しました。

(ちなみに作る方は「留学計画を、物語のように作ろう」と題した連載を並行して行っています。是非御覧ください)

どんなに面白いジョークも伝え方を間違えると陳腐で退屈なものになります。ドラマチックな物語のような留学計画を作るだけではなく、それを人に面白く物語った時に初めて人の心を打つのです。スピーチも面接も自己紹介も書類を書くのも、内容だけではなく伝え方に気を遣わねば誰にも届かないものになってしまうのですから。

連載「TEDトークから学ぶ、人に伝わる留学計画」
vol.1たった1つの想いを語ろう:TEDトークから学ぶ留学計画の伝え方
vol.2まずパーソナルストーリーより始めよ:TEDトークから学ぶ留学計画の伝え方
vol.3.〈Whyが先、Howが後〉TEDから学ぶ、人に共感される話し方のゴールデンルール
vol.4応援したくなる留学計画の話し方には3つのパターンがある:TEDトークから学ぼう
vol.5TEDトークから学ぶ、人に伝わる話し方の「おしまい」でやってはいけないこと
vol.6.TEDトークでも重要視される「物語」の伝え方
vol.7.あなたは何者として語るのか? スピーチにおける自分の持つ役割の自覚
vol.8TEDトークが胸を打つのは「心からの情熱」を語るからだ

 

スピーチの始め方

「え〜、突然の挨拶となりまして準備不足ではありますが〜」というスタートほど下らない始め方はありません。これまでの人生で、スピーチの始め方が重要であることは皆さんよくわかっていることでしょう。本を少し読んで途中でやめてしまうことはありませんか? オチがどんなに面白くても導入が退屈では人はそこまで読んでくれません。

物語(自己紹介でも留学計画でもなんでも)は最後が良いだけではダメだということです。最初から相手を引き込む必要があります。今回はその導入部によく採用される「パーソナルストーリー」について説明していきましょう。

人を引き込むパーソナルストーリーとは

5つのポイントを列挙していきましょう。

1.純粋に自分自身に関わること
2.コアメッセージと関連していること(※)
3.聞き手の感情を揺さぶるもの
4.五感に訴えるもの
5.会話をふんだんに盛り込んだもの

(※)コアメッセージについては以下より
たった1つの想いを語ろう:TEDトークから学ぶ留学計画の伝え方

全てを取り込むことは難しいかもしれませんが、このような要素を含んだ導入部は理想的なものになります。1-語り手に関心を持てますし、2-語りたい内容も想像出来ますし、3-共感する準備が出来ますし、4-臨場感を持って理解出来ますし、5-会話なら長文よりずっと頭に入ってきやすいからです。

書籍の中では1つのTEDトークが引用されていますので、それを引っ張ってきました。

学生にした2時間のプレゼンをここでは3分間で話します!TEDに来る時の飛行機でのこと。7年前でした。隣は高校生、10代だったかな彼女は貧乏な家の生まれで「何かで成功したい」と打ち明けてきました。そして 素朴な質問をしました。「どうしたら成功できるの?」でも 僕は答えられず申し訳なくなりました。その直後にTEDに来て ひらめいたのです!見渡す限り 成功者ばかりじゃないか!ここで成功の秘密を聴きそれを子供たちに伝えよう!

こんな調子です。最も有名なトークの一つですからご存じの方もいるかもしれません。5つのポイントのほとんどを抑えていると思います。そして大事なのが「その秘訣とは何か?」という風にこのトークのテーマに興味を持たせていること。

個人的に一番大事なのは2-コアメッセージと関連していることだと思います。どんなにウケが良くても自分の犬の特技の動画を見せた後に、全く関係ない中東情勢について話しても仕様がないのですから。

物語の始まり

映画や小説の導入の仕方には多様なやり方があり、セオリー通りに進むものもあればそうでないものもあります。しかしオーソドックスにして王道的な始め方というのは幾つかあります。それをスピーチや書類の導入部に使うのは悪い考えではないでしょう。

A.何かのイベントから始まる
-その日は彼女の三回忌でした。僕は彼女のことを決して忘れまいと思っていたのに、友人からのメッセージが来るまですっかり忘れてしまっていたのです。

B.衝撃的な始まり
-私が目を覚ましたとき、自分の左半身が動かなくなっていることに気づくのには少し時間がかかりました。

C.人生の本質から始める
-夢を叶えるには、それに向かって1歩ずつ進むほかありません。スキップすることもジャンプすることも出来ないのです。

D.会話から始める
-「どうして私にはサンタクロースが来ないの?」「サンタはお金持ちの家にしか行かないのさ」

スピーチの構成

人と話すときや書類を書くときには基本的な構成というものがあります。序破急であったり、起承転結であったり、序論-本論-結論であったりします。これらには必ず導入部の重要性が描かれます。

どんなに面白い話も、始まりが面白くなければ見向きもされません。内容を良くするだけではなく、その始め方についても意識してみることが重要でしょう。

終わりに

留学計画は作るだけではなく、その伝え方にも注意する必要があります。素晴らしい物語を持っているのに、書類にうまく落とし込めなかったり面接でうまく話せなくて落ちてしまう人はたくさんいます。是非今後の様々な募集に備えて本連載を追いかけてみてください。

また、物語のような留学計画の作り方、そして物語のような伝え方について1冊の書籍を2017年に中央経済社より出版しています。興味のある方は是非御覧ください。トビタテ生のリアルな物語も7本収録されています。

また、このような留学計画の作り方や語り方について1000名以上のカウンセリングをしてきました。オンラインでの個別相談を希望の方はぜひこちらよりご連絡ください。

連載「TEDトークから学ぶ、人に伝わる留学計画」
vol.1たった1つの想いを語ろう:TEDトークから学ぶ留学計画の伝え方
vol.2まずパーソナルストーリーより始めよ:TEDトークから学ぶ留学計画の伝え方
vol.3.〈Whyが先、Howが後〉TEDから学ぶ、人に共感される話し方のゴールデンルール
vol.4応援したくなる留学計画の話し方には3つのパターンがある:TEDトークから学ぼう
vol.5TEDトークから学ぶ、人に伝わる話し方の「おしまい」でやってはいけないこと
vol.6.TEDトークでも重要視される「物語」の伝え方
vol.7.あなたは何者として語るのか? スピーチにおける自分の持つ役割の自覚
vol.8TEDトークが胸を打つのは「心からの情熱」を語るからだ